潮出版社
 
 
潮2022年10月号
月刊「潮」 潮2022年10月号
発刊日
2022年9月5日
価格
660 (本体 600円)

目次

【特別企画】日本外交は波高し

多極世界観をもって、「親米自立」を目指すべき。渡邊啓貴

インテリジェンスの視点から緊迫の台湾情勢を読む。手嶋龍一

「中国敵対論」をゼロから見直す発想の転換を。富坂 聰

国交正常化50年―― 日中友好こそ私たちの歩む道。佐藤明久

 

【特別寄稿】

今こそコロナ後遺症対策を急ぐべき。平畑光一

 

【特集】現代社会の光と影

【ルポ】自殺者を一人でも減らしたい――「秋田モデル」20年の軌跡。(上)石井光太

【ルポ】「がんここ」コミュニティが育む「がん患者力」 。(上)荒川 龍

 【連載対談】ニッポンの問題点(58)

 「国家百年の計」の危機―― 教職を持続可能にするには。 内田 良×田原総一朗

 

連載ドキュメンタリー企画

民衆こそ王者 ――池田大作とその時代

<希望をつなぐ人>篇(17)

 

【スペシャル・インタビュー】香取慎吾

不思議なんですが、お客さんのマスクの下の笑顔が見えるんです。

 

【対談】初の学生三大駅伝をいかに戦うか――その戦略とビジョン。榎木和貴×川嶋伸次

 

【対談】『対決! 日本史3』

日清・日露から学ぶウクライナ戦争で日本が採るべき道。安部龍太郎×佐藤 優

 

【シリーズ】 シニアのための「生き生き」講座

【連載】鎌田實の「希望・日本」(29)

74歳でもピンピン! カマタ流健康法。(上)鎌田 實

 

【人間探訪】荻上直子

「ハズれた人たち」を描くのは、私が「置いてけぼりの人」だからかも。

 

メンタル不調の家族に言ってはいけない「NGワード」。 井上智介

 

【好評連載】

 【対談】高島礼子の歴史と美を訪ねて(25)

想像力の翼を広げて描いた「瀬戸内のジャンヌ・ダルク」。赤神 諒×高島礼子

 

【新連載】真説!始皇帝③

始皇帝の父親は誰なのか。塚本靑史

 

宿帳拝見――「あの人」が愛した湯(10)

 石原裕次郎、渡哲也と「べにや」。山崎まゆみ

 

池田思想の源流――『若き日の読書』を読む(11)

 信教の自由は民主主義の礎。佐藤 優

 

トクサンの「人間野球」日誌(14)

 時空を歪めた〝遅球派〟の大投手。トクサン

 

世界への扉(72)

暴力の否定こそがわれわれの社会の武器。三浦瑠麗

 

【連載小説】

蒼天有眼 ―― 雲ぞ見ゆ(38) 山本一力

 

梧桐に眠る(9) 澤田瞳子

 

吉野朝残党伝(21) 天野純希

 

第36回 読者手記発表!

テーマ「人生最高の一皿」

読者手記 大募集!

(第39回 テーマ 四十にして惑わず?)

 

USHIO情報BOX

暮らしの相談室【貯蓄編】(投資を始めたいがやり方がわからない)/ecology&economy新しい生活様式のエコライフ(たんすの肥やしを作らない)/熟年世代の危機管理術(人生100年時代の備えとは)/SAFETY&SECURITY IT博士と学ぶデジタル社会の歩き方(マイナポイントをGETしよう! ~公金受取口座の登録~)/楽して楽しむガーデニング(秋の七草)/ナンバープレイス/手近な素材で簡単おうちごはん(こんにゃく)/近ごろカラダが何かヘン!?(気づくと三段腹に)/サトミツの知っててよかった!お掃除豆知識(通気口・排気口をきれいに)/おうち時間に簡単体操(無理なくできる腹筋運動)/シネマ&DVD/ステージ&ミュージアム/短歌/俳句/時事川柳/最近気になるモノ(シルクのボディケア)

 

ずいひつ「波音」

こころを聴く(82)捕虜120万人の行方。中西 進/銭湯ムーブメント。牛窪 恵/政と祭りごと。松村圭一郎/六方よし経営が未来を救う。藻谷ゆかり/「分裂」を肯定する。谷頭和希

PEOPLE2022/世界のネコたち(北海道)/ティー・エイジ流カフェ散歩(可憐な水中花のたゆたう清流のほとりで)/トピックス(鉄道開業から150年)/四季の風景(日本の秋の色)

潮ライブラリー/新聞クリッパー/今月のちょっといい話/クロスワード・パズル/囲碁・将棋/読者の声/編集を終えて

読みどころ

【特別企画】日本外交は波高し

多極世界観をもって、「親米自立」を目指すべき。 渡邊啓貴(帝京大学教授)

インテリジェンスの視点から緊迫の台湾情勢を読む。 手嶋龍一(外交ジャーナリスト、作家)

「中国敵対論」をゼロから見直す発想の転換を。 富坂 (拓殖大学海外事情研究所所長)

・国交正常化50周年──日中友好こそ私たちの歩む道。 佐藤明久(福山市日中友好協会会長、「児島書店」店主)

  ウクライナ問題に米中対立と、日本を取り巻く環境は風雲急を告げています。そこで巻頭では、国際関係論が専門の渡邊啓貴氏にお話しを伺いました。渡邊氏が提起する、ウクライナ戦争に対する日本とEU(ヨーロッパ連合)の視点の違いには愕然とします。私たちが、メディアを通して一面的な見方しかしていないことを実感させられるのです。そして日本が、アメリカ一辺倒に徹することは危険であり、「親米」を維持しながらも「自立」を目指し、多極的な視点をもった「見識外交」を磨くべきだと警鐘を鳴らします。

 NHKのワシントン支局長でもあった手嶋龍一氏は、ペロシ下院議長の訪台の影響を、インテリジェンスの視点から論じます。なによりアメリカと日本の皮膚感覚の違いに驚かされます。さらにテレビでもおなじみの富坂聰氏は、「中国敵対論」は日本にとってなんのメリットもなく、巷にはびこる対中国観を冷静に見直していくべきだと語ります。お三方に共通するのは、旧態依然たる日本人の外交観は百害あって一利なしであり、早急に認識を改めるべきとの警戒感でしょう。

 最後に、日中国交正常化50年を迎える本年、両国の友好に尽力してきた佐藤明久氏が登場。佐藤氏の実父は、かの魯迅と多くの友誼を結んできました。そうした逸話をはじめ、池田大作SGI(創価学会インタナショナル)会長の日中国交正常化を提言への衝撃と感動は、読む者の心を打つはずです。両国関係が大きく揺らぐ今だからこそ、こうした正視眼の議論が必要なのだと痛感します。

 

 

【特別寄稿】

今こそコロナ後遺症対策を急ぐべき。 平畑光一(医師、ヒラハタクリニック院長)

  第七波が猛威を奮う現在、全数把握の見直しなどが連日報道されていますが、見落とされがちなのはコロナ復帰後に襲う後遺症への対策です。これまで7000人以上の後遺症患者を診てきた平畑光一医師は、後遺症の特徴として「倦怠感」と「ブレインフォグ(思考力が鈍ったりぼんやりしたりする症状)をあげます。ひどい場合には寝たきり状態になるにもかかわらず、認識不足から怠けているなどの誤解を招きやすい後遺症。コロナ発症後も、1、2カ月は十分な休息をとるなど、具体的な対策と治療法を提供してくれます。誰もが罹患する恐れがある昨今、コロナだけでなく早急にその後の対策にも目を向けるべきではないでしょうか。

 

 

 【スペシャル・インタビュー】

香取慎吾──不思議なんですが、お客さんのマスクの下の笑顔が見えるんです。

 先月号の草彅剛さんに続き、香取慎吾さんが『潮』初登場! アイドル、役者、アーティストなど多彩な顔を持つ香取さんに、主演映画のこぼれ話から演技論、そしてコロナ禍におけるエンターテインメントの重要性を、余すところなく語っていただきました。香取さんは、コロナでお客さんとの交流が途絶えてしまったことは、本当に悔しく、また苦しかったそうです。でもだからこそ、コミュニケーションの大切さ、そして自分のパフォーマンスを通して「少しでも元気になってもらいたい」との思いが強まったとか。素敵なポートレートとともに、香取さんの魅力的な素顔を存分に味わってください。

 

 

【対談】

初の学生三大駅伝をいかに戦うか──その戦略とビジョン

川嶋伸次(旭化成陸上コーチ)× 榎木和貴(創価大学駅伝部監督)

 出雲駅伝、全日本大学駅伝、そして箱根駅伝と、いよいよ学生駅伝シーズンが開幕! その学生三大駅伝に初めてフル出場する創価大学駅伝部の榎木和貴監督と、旭化成時代の先輩で東洋大学陸上部を率いた川嶋伸次氏の対談が実現しました。川嶋さんに助言を受けて創価大学の監督就任を決意した榎木さん。その秘話から始まって、三大駅伝のそれぞれ戦い方や選手の育成術、そして指導者の心得を川嶋さんが伝授するなど、駅伝ファン以外の方も必読の内容です。

 

 

連載ドキュメンタリー企画(138

「民衆こそ王者 池田大作とその時代」希望をつなぐ人篇(17

 1956年(昭和31年)、池田大作の指揮で「”まさか”が実現」した大阪の参議院選挙。

公示前の5月、大阪の学会員が次々と逮捕された。

結局は全員が不起訴となる「不当逮捕事件」だった。

「戦いが大変な時ほど、御書を読むんだ」──池田のこまやかな指導は、最前線まで徹底されていく。

池田は大阪中の座談会を駆けめぐった。車での移動距離は250㌔を超える日も。自転車も3台乗りつぶした。

難に直面した時──28歳の池田は何を語り、いかに励まし続けたのか。証言から迫る。

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