「正太郎、バッカスの威力を見たか。
さあ今度はいよいよ鉄人の最期だぜ」――スリル・サスペンス
スリル・サスペンス、バッカスを手に入れる
安彦良和(マンガ家)「解説」より
一九七〇年。上京して初めて得た働き口が江古田から東長崎に寄った辺りに在った写植屋さんだった。社長夫婦を含めて五・六人のその職場のオペレーターの一人が或る時「近くに横山というマンガ家さんが住んでいる」と言った。僕は「ああ…」と思った。格別のあてもない上京だったのだが、自分ははるばる東京に出て来ているのだナと初めて気が付いたように、思った。
(中略)アニメへの退路を断つべく、半ば持ち込みのようにして連載の仕事を得たのは横山さんを大黒柱とする漫画雑誌だった。
正太郎とモンスター/サスペンスの脱走/サスペンス発見/モンスターの最後/海底の墓場/不乱拳博士の発明/完成したロボット/鉄人対バッカス/おそわれたメリー丸/あばれるバッカス/第六非常線突破/にげのびたサスペンス/モンスターの復活/鉄人とバッカス/とびさったバッカス/正太郎の危機/時限金庫/十時三十七分六秒/おどりこんだモンスター/十時三十七分六秒/あらわれたバッカス
「あやしい落下物体」の巻
山の子・鉄人・横山さん 安彦良和(マンガ家)