蕭何、韓信こそ国士無双と評す!
「諸将を手に入れることはやさしいことにございます。韓信のような人材は国に二人tおりませぬ。韓信こそ国士無双にございます」
韓王が項羽に殺されたことを聞いた張良は、韓へ戻って王の霊前で項羽への仇討ちを誓うと、盛大な葬儀を営んで再び咸陽へ向かった。
項伯の食客となった張良は、邸内の書楼にあった韓信の奏上書を目にして、これを書いた人物を漢の大元帥にしようと考える。
張良は項伯と別れ、姿を変えて咸陽に戻ると、子どもたちに歌を流行らせて項羽を彰城へ移らせようとした。
項羽は反対する韓生を煮殺す。その夜、韓信のもとへ張良が訪ねてきた。
韓王の死/韓信の奏上文/はやり歌/韓生を煮殺す/宝剣/揚子江の惨劇/咸陽脱出/難路を行く/招賢館/大器の片鱗/穀倉役人/治栗都尉/韓信逃亡/割符を見せる/樊?逆上/大元帥誕生/軍律十七か条/軍律違反
付録
項羽と劉邦関連地図
項羽と劉邦ビジュアル 「国士無双」韓信像が立つ漢中の拝将台 文/後閑英雄 写真/浦充伸
漢の長安城 稲畑耕一郎(早稲田大学文学部教授)