少年項羽、天下を望む。
「書は自分の名前が書ければよい。剣は一人を相手にするもの。俺は万人を相手にする術を学びたい」
紀元前221年、中国統一を果たした秦の始皇帝は、自分の権威を示すために、軍用道路を作り、各地を巡行していた。
ある時、始皇帝は、青い服の子供と赤い服の子供が日輪を奪い合い、青い服の子は赤い服の子を72度なぐるが、赤い服の子が一撃で青い服の子を倒す夢を見る。
不老長寿の薬を得るために徐福を東の島へ派遣した始皇帝は、万里の長城、阿房宮、陵墓などの建設に人民を駆り出す。
人々の怨嵯の声は日増しに高まっていった。
前兆/天禄秘訣/焚書坑儒/暗殺計画/三巻の兵書/血気の男/虐殺/始皇帝死す/趙高の野心/粛清/小役人劉邦/妻を娶る/旅路/芒陽山/動乱/赤い旗/項梁起つ
付録
項羽と劉邦関連地図
項羽と劉邦ビジュアル 徐福の街・新宮市を訪ねて 写真/浦充伸
方士徐福と東海の神山 立間祥介(中国文学翻訳家)