【第2部】
第6章 四門出遊/第7章 ラーフラ/第8章 五人の行者/第9章 旅立ちの朝/第10章 バンダカの死
【第2部】
第6章 四門出遊
シッダルタとヤショダラ姫は結婚した。コーサラ国のパセーナディ大王は、シッダルタの身内の王女を妃によこせといってきた。パセーナディ大王は王としての品位にかけていた。そこで隣国のシャカ族から王族の娘をひっぱってきて妃にしようと思ったのだった。
シッダルタのもとへ謎のバラモンが現われて、砦の廃墟につれていく。東の門をくぐると年寄りがいた。南の門をくぐると病人がいた。西の門をくぐると死人がいた。北の門をくぐるとバラモンがいた。バラモンは、シッダルタに「あなたが選ぶ道はそれしかないのじゃ」という。
スッドーダナ王は侍女のひとりを王女にしたててコーサラ国へ嫁入りさせる。1年たって王子が生まれ、ビドーダバと名付けられた。
第7章 ラーフラ
タッタはデーパを捕らえた。デーパはミゲーラが目を焼いてごらんというと、みずから目を焼く。デーパはナラダッタの弟子だった。
その年の夏、カピラヴァストゥ一帯は猛烈なモンスーンにおそわれ、疫病と飢饉によって何千人も死んだ。謎のバラモンは「さあ立ちなされ王子よ!」という。
シッダルタは人々を救う道を求めて断食をはじめた。
第8章 五人の行者
バンダカは、シッダルタの苦行をやめさせるために5人の行者をつれてきた。
行者は法術でシッダルタをやぐらからおろすことに失敗するが、シッダルタと問答して「あなたは もしかしたらほんとに世の中を救うおかたかもしれません どうかわれわれといっしょに苦行林へおいでくだされ」という。
シッダルタは立ち上がってやぐらを降り、城から出ていこうとした。バンダカがヤショダラの腕をとる。シッダルタは駆けもどると、ヤショダラ姫をバンダカから救うために、素手でバンダカの剣を奪いとった。そのときヤショダラが倒れた。
第9章 旅立ちの朝
シッダルタの子は生まれようとしていた。
バンダカはスッドーダナ王に、国をゆずれと迫る。
子どもが生まれて7日目の朝、シッダルタはひそかに城をぬけだした。
第10章 バンダカの死
シッダルタが城を出てまもなく、またコーサラ国のいやがらせが始まった。
コーサラ国に対抗するため、スッドーダナ王はやむなくバンダカに国をゆずった。王となったバンダカはヤショダラにいいよるが、拒否される。バンダカは、侍女のひとりを妃にして、生まれた子にダイバダッタと名付けるよう命じた。
出陣したバンダカは敵の矢に射られて死ぬが、コーサラ国は侵略をやめた。
1年たった。バンダカの子ダイバダッタはちからの強い子になっていた。