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九十三年
フランス革命たけなわの1793年、ヴァンデの反乱を舞台に、信条と使命感に生きる群像の葛藤を描きながら、人類愛と人間の進歩への希望を高らかに謳いあげた歴史小説。
九十三年 辻昶訳
第一部 海上
第一編 ラ・ソードレの森
ラ・ソードレの森
第二編 コルベット艦クレイモア号
一 英仏協力/二 夜、艦(ふね)とあの船客を覆う/三 貴族と平民混じりあう/四 責め苦の武器/五 暴力と人間の対決/六 公平な賞罰/七 航海は宝くじ/八 九対三百八十/九 逃げるべき人/十 逃げおおせるか?
第三編 アルマロ
一 人の言葉は神の言葉/二 農民の記憶は将軍の知識に劣らない
第四編 アルマルク
一 砂丘の頂き/二 耳あれど聞こえず/三 大きな文字のありがたみ/四 ほいと(ケマン)/五 布告者ゴーヴァン/六 内乱の有為転変/七 許すな(コミューンの合言葉)助けるな(王侯側の合言葉)
第二部 パリ
第一編 シムールダン
一 当時のパリ風景/二 シムールダン/三 英雄のアキレス腱
第二編 パン通りの酒場
一 ミノス、アイアコス、ラダマンテュス/二 大声(たいせい)が闇をつらぬき証人に選ぶ/三 心の奥の琴線がおののく
第三編 国民公会
一 国民公会/二 マラ、糸を引く
第三部 ヴァンデ
第一編 ヴァンデ
一 森/二 人/三 人と森との共謀/四 土の下の暮らし/五 戦時下の暮らし/六 土の塊、人に浸(し)みいる/七 ヴァンデ、ブルターニュを変える
第二編 三人の子供
一 内乱にまさる戦い/二 ドル/三 小部隊の大戦闘/四 これで二度めです/五 冷たいものが背筋を/六 癒えた胸、痛む心/七 真理の両極/八 嘆きの母/九 地方の城砦/十 人質/十一 昔ながらにおそろしい/十二 救出の準備はじまる/十三 公爵の動き/十四 イマーニュスの動き
第三編 聖(サン)バルテルミーの虐殺
聖バルテルミーの虐殺
第四編 母親
一 死が通る/二 死が話す/三 農民たちのつぶやき/四 見込み違い/五 荒野に聞く声/六 両軍の形勢/七 攻撃の準備/八 人の言葉と獣の吠え声/九 巨人同士の戦い/十 ラドゥープ/十一 絶望した人びと/十二 救いの手/十三 人殺し/十四 イマーニュスも逃げうせる/十五 入れてはならぬ、時計と鍵は、同じポケットに
第五編 悪魔の頭に神宿る
一 見つけたが絶望的/二 石の扉から鉄の扉へ/三 眠りこんだおさな子が目をさます
第六編 勝利の後に戦いあり
一 捕らわれのラントナック/二 思いなやむゴーヴァン/三 指揮官のフード
第七編 封建制度とフランス革命
一 先祖/二 軍法会議/三 評決/四 シムールダン、裁判ののちに全権をにぎる/五 牢獄/六 だが、日はのぼる
解説 辻昶
「フランス革命」概観
「ヴァンデの乱」概観
九十三年参考図
装幀/鈴木成一デザイン室
ヴィクトル・ユゴー文学館(四六判)
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