*年の瀬の札幌を舞台にしたロマンチックストーリー*
堅物で彼氏のいない二十九歳の匂坂展子は、いつもと変わらない新年を迎えようとしていたが、六年前に姿を消した知人リコの元カレと偶然再会した日から、日常が加速度的に変わり始める。次々に現れる来訪者はリコの思い出を介してつながっていき――。
前編となる物語『タイム屋文庫』で起きた奇跡は展子にも訪れるのか!
朝倉かすみ(あさくら・かすみ)
1960年北海道生まれ。2003年に「コマドリさんのこと」で第37回北海道新聞文学賞を、04年に「肝、焼ける」で小説現代新人賞を受賞。05年に『肝、焼ける』で単行本デビュー。09年に『田村はまだか』で吉川英治文学新人賞を受賞。19年に『平場の月』で第32回山本周五郎賞受賞を受賞。
著書に『タイム屋文庫』『てらさふ』『乙女の家』『満潮』『ぼくは朝日』など。