正義とは、気高さとは、悔いなき人生とは――。
理想を求め続ける青年がめざめた心ふるえる純愛
王政復古からわずか15年、ブールボン朝が再び滅亡、七月革命後の政治的混乱のさなかのパリ――。人類の進歩、民衆の覚醒をめざすさまざまな秘密結社が貧しいがしたたかな若者たちによって組織されていた。ナポレオン軍の大佐を父に持ち、理想に燃え、祖父の裕福な家を出て窮乏の道を選んだ青年マリユスは、そんな若者たちと友情を交わす清貧の暮らしのなか、老人と二人で公園を訪れた、ある美しい少女を見そめる。
レ・ミゼラブル(潮文学ライブラリー)
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