太平洋戦争末期、
「ほくと君」と名づけられたぼくは、
米国本土を攻撃するための
「秘密兵器」だったー!!
子ども・親・祖父母、三世代で読める
事実をもとに描かれた物語!
戦争末期、有楽町の日劇の中で風船爆弾を作っているという
噂を耳にしたことがあります。本書を読んで、全国各地で
作られていたこと、そして高橋さんの体験を踏まえているだけに、
材料や作り方や装置の描写が実に具体的で、
この計画が真剣だったことを知りました。
戦争体験がどんどん風化していく中で、書き残しておきたいという
高橋さんの強い一念が伝わってくる一書でした。
津村節子(作家)